街をつくる人 つねに相手の立場を考え、街づくりに貢献 リプランニング事業部 第4グループ 係長 鈴木 昌輝
オフィス街に“クリニックビル”を再生することで、地域に貢献!

リプランニング事業部では、低収益・未収益の事業用ビルを立地条件や市場ニーズを十分に考慮したうえで、付加価値の高いビルへと再生します。
今回ご紹介するプロジェクトは、1棟すべてを、病院が入居できるビルへコンバージョン(用途変更)し、近隣のビジネスマンに役立つビルへ。そして、違法箇所の是正工事をおこない、適格なビルへと再生させるものです。

STEP1 2006.10月末 東京都港区のクリニックビル購入
STEP2 2006.11月 プランニング
STEP3 2006.12月 着 工
STEP4 2007.7月 テナント誘致スタート
STEP5 2007.6月 竣 工
STEP6 2007.10月末 売却完了
STEP1 次へ トップへ
2006.10月末 東京都港区のクリニックビル購入
初となる“クリニックビル”のリプランニングに着手

このクリニックビルに出会ったキッカケは、ある大手仲介業者から、ご連絡をいただいたことが始まりでした。同ビルは、最上階の6階が倉庫となっているものの、1階は調剤薬局、2階は皮膚科、3階は内科、4階は歯科、5階は耳鼻咽喉科が入居しており、“クリニックビル”として、価値の高い物件だったのです。
問題点は、倉庫となっている6階部分の利用効率が悪いことと、経年のためか、ビル全体が薄暗いこと。また、それぞれのクリニックが個々で看板を出しているため、ビルとの調和がとれておらず雑然とした印象を与えることでした。また、それらの看板は、占用許可を受けていないため、違法な状態であることでした。
我々は、「地域のビジネスマンに役立つビルを」というコンセプトを打ち出し、同ビルを購入することに決めたのです。

STEP2 次へ トップへ
2006.11月 プランニング
陳腐化したオフィス街のビルを、付加価値の高いクリニックビルへ

リプランニングの第一目的は、倉庫になっている6階を、クリニックが入居できるよう用途変更すること。それは、「1棟丸ごとクリニックビルにすることで、忙しくて通院する時間の取れないビジネスマンのために、利便性の高いビルにしたい」という考えからでした。
「このビルにクリニックを誘致して、地域の方々に役立つビルとして再生させたいのです。どうかご理解いただきたい!」

私は何度となく区役所に足を運び、ビルのコンセプトを説明したうえで、非常階段の設置法についての協議を重ねました。我々が用途変更を半ば諦めかけたそのとき、思いが通じ許可が下りました。
“なんとか地域の役に立ちたい”という我々の思いがとどいたのでしょう。
また、違法であるテナント看板も問題でした。そこで、テナント様の理解を求めるため、足しげく通い、意義・目的を伝え、撤去し、集約することで了承を得たのです。

STEP3 次へ トップへ
2006.12月 着工
患者さんの立場に立ち、できるだけ迷惑のかからないように工事を進める

着工にあたり、我々がもっとも注意したのが「来院される患者さんの迷惑にならないように」ということでした。まずはテナント様に、工事の趣旨を十分ご理解をいただき、患者さんの不安解消にご協力いただく必要があります。そのため我々は、CGでリニューアル後のイメージ写真を作り込み、一軒、一軒テナント様をまわりながらご説明させていただきました。
事前にケアをすることでトラブルを回避させるのが我々の役目でもあります。
我々は、できるだけ日中の工事を避け、休日や深夜に工事を行うなど、通常以上に細心の注意を払いながら進めることにしました。
やむなく日中に工事が発生する場合は、その都度、各テナント様をまわり、事前に承諾を得るように心がけたのです。

STEP4 次へ トップへ
 2007.6月 竣工
竣工を迎えることができたのは、関係者すべての協力があってこそ

廊下やエレベーターホール、照明、外装などをリニューアルすることで、 “清潔感”のあるビルへとグレードアップを計り、それまで各クリニックが個別に出していた無許可の表看板をまとめることで調和を持たせました。
グレードアップによるテナント様の売上増効果、そして、その対価として賃料増加へとつなげることができ、経済活性化の一助も担うことができました。

“クリニックビル”の改修工事という難しい局面を乗り切れたのは、テナント様や患者様、そして地域の方々の協力はもちろんのこと、当社の意図を十分に汲み取って工事にあたってくれた関係会社の皆さんの協力があったからこそです。

STEP5 次へ トップへ
2007.7月 テナント誘致スタート
テナント様の支援をいただきながら、地道な“開業医”探しを開始

本来は、改修工事をおこないつつ、テナント誘致も同時に進めますが、今回は、6階部分を倉庫からクリニックへと用途変更したため、区役所から、建築基準を満たしたビルに与えられる“確認済書”が発行されてから、テナント誘致を開始しました。
「どうすれば開業希望のお医者様を探し出せるのだろう?」
まずは、同ビル1階に入居されている調剤薬局の社長様に、ご相談させていただきました。「お知り合いの方で、開業を希望されている方がいらっしゃいましたら、ご紹介いただけないでしょうか…」私が、尋ねると、
「うちは、複数の薬問屋と取引があるから、聞いてみるといいよ」
調剤薬局の社長様は、そう言って快く紹介してくださいました。

すでにご入居されているテナント様と競合になってはいけないため、おのずと誘致できる診療科目が限られ、最適なテナント様に出会えるまでには時間がかかりましたが、最終的にはその満足度が賃料を20%アップしていただけるという形となって現れました。
グレードアップによるテナント様の収入増効果、そして、その対価として賃料増加へとつなげることができ、経済活性化の一助も担うことができました。

STEP6 次へ トップへ
2007.10月末 売却完了
高収益で、売却が決定

購入していただけた決め手のポイントは三つ。
一つ目はリニューアル工事済みであることから、安心してご購入いただけるということ。
そして二つ目が、“クリニックビル”が持つポテンシャルに着目してくださったということ。
そして三つ目が、「地域で働く方々に、貢献できるビルである」ということです。
これに関しては、我々の理念に対して非常に共感を持ってくださり、ビルのコンセプトやクオリティについても、たいへん気に入っていただけました。
以上三つのポイントの価値を認めていただき、結果的に売却につながりました。

Before→After
成功のポイント

今回のプロジェクトが成功したカギは、テナント様をはじめ、患者様、地域の方々、そして関係業者の皆さんが、「地域に役立つクリニックビルにする」というコンセプトに共鳴してくださり、一丸となって改修工事にあたることができたからだと思います。
我々、リプランニング事業部では、ビルの再生事業を通して「人類・社会に貢献する」ということを目標に掲げていますが、今回の“クリニックビル”リニューアルは、その目標の大切さを、より実感できるものでした。土地は、個々人が所有しているものですが、好き勝手にビルを建てていたのでは、街の調和が崩れてしまいます。だからこそ、つねに相手の立場に立ち、周囲の環境やニーズに合致したビルを建てることが必要であり、今後も、良い影響が与えられるビルを創っていきたいと感じています。

相手の「期待値」を上回る仕事をする。 万事真剣勝負!やると決めたら最後まで!
本田 賢二小田 修平太田 守