人生の転機

サンフロンティア不動産株式会社 代表取締役 社長 堀口 智顕

 社長として駆け出しの頃は、とにかく食べていくために儲けることで頭が一杯。
ガムシャラに一生懸命働くしかありません。
前職で営業マンとしては一番に業績を上げていましたから、しばらくすると相応に業績はあがるようになりました 。
しかし当時の私は精神修行とは無縁ですから「自分は力があるんだ」とすぐ勘違いし驕りが出てしまいます。
驕れば働き方が減り、油断するから業績が下降するのは世の習いです。
ご他聞にもれず周囲から「嫌味な奴」と嫌われて業績は落ちる。
こりゃあ大変だとまた頑張るから良くなる。
油断するから落ちる。
といったように失敗の連続でした。
そして、時を同じくして平成3年頃から社会環境はバブルの崩壊が起こり、100の仕事が3にも減った感じでした。
業績は上がらない、社会環境も悪くなる一方に見えてしまう。
悶々とした日々を5年余りすごしました。
しかし、それらの失敗や挫折をマイナスと捉えるのではなく、学びとして吸収できる、前向きで楽観的な姿勢が今の私を創り上げているのだと思います。
ただ、同じ問題に突き当たらないためには何をすべきか・・・ということは必死で考えていました。
どうすれば良いのか・・・何が欠けているのか・・・と真剣に悩んでいた頃、何かにすがるような思いで参加したのが、13ヶ所の勉強会や研究グループでした。
そのご縁で出会ったのが、前述の盛和塾の塾長である稲盛和夫氏であり、「社員を守る」という経営理念でした。
この「社員を守る」という言葉が私の人生を180°変えることになります。
一般企業でも様々な面から社員を守ることは当然のことだと後から知りましたが、そのような守ってくれる会社に一度たりとも勤めた経験のない私にとって、「社員を幸せに」という語意は大きな衝撃であり、新たな発見でした。
大切な社員との関係作りに「我が誠の足らざるを悟る」ことができ、その後の大変化に繋がることになりました。
まさに人生の転機といえます。

創業の動機 経営理念の確立