FRONTIER JOURNEYとは

FRONTIER JOURNEYでは、サンフロンティアに関わる社内外で活躍するさまざまな「人」に焦点を当て、
仕事への想いや人生哲学を深くお聞きし、私たちが大切にしている「利他の心」や新しい領域にチャレンジし続ける「フロンティア精神」についてお伝えしています。
人々の多彩な物語をお楽しみください。

Vol. 028

「人」として「人」に向き合う。
それが銀座にふさわしい生き方。

サンフロンティア不動産 銀座店
園田 豊Yutaka Sonoda

2023年2月24日

文明開化の明治時代、そして昭和を経て平成、令和と、時代とともに多様な発展を遂げてきた高級ブランド街・銀座。華やかで自由なイメージがありながら、不動産業界においては長い歴史がある分、どこか難しい一面もある。そんな銀座で数多くの店舗物件を手掛けているのが、サンフロンティア不動産銀座店の園田豊である。新規の業者には事業拡大のハードルが高いとされるこの街で、オーナーとお客さまをつなぐ仲介役として、双方にWin-Winの関係を提供している。これまでの人生と自身が大切にしているポリシー、そして銀座の街の変化について話を聞いた。

インテリア業界から不動産業界へ。店舗への憧れがリスタートの契機に

「私はずっと現役がいいと思っているんですよ」と語る園田が、社会人としてのキャリアをスタートしたのは、今から30年以上前のことである。専門学校を出て最初に入社したのがコンピューターのソフトウェア会社。その後、インテリア関連の会社に転職し、商業施設の内装の企画・設計・工事といった店舗全体の環境づくりを行ったという。お客さまの多くは、全国展開するような大規模な商業施設。そうした公共性の高い“ものづくり”に携わる日々には、大きなやりがいも感じていた。

しかし、キャリアを重ねるにつれて、“ものをつくって売る”ことのさらに上流から手がけてみたいという想いが強くなっていった。そこで目に留まったのが、サンフロンティアだ。「不動産こそ、ものづくりの究極ではないか」、そう考えた園田の決断に迷いはなかった。

「ずっと商業系しかやってきていなかったので、いつかは個別の店舗をやってみたいと思っていました。おそらく銀座なら店舗を開業したい人はたくさんいるのではないかと思い、『店舗をやらせてください』とお願いして入社しました。店舗を開業したい人にとって銀座は憧れの街ですから。それから20年、ずっと銀座にいます」

大いなる希望を胸に、不動産業界でのキャリアをスタートした園田が最初に取り組んだのは、ビルを管理するオーナーと信頼関係を築くこと。ところが、不動産業界において、すぐに入り込むのが難しい銀座では、これが想像以上に大きな壁となった。地元のオーナー同士が強固な関係を構築し、すんなりとは物件情報を公開しないことが多いため、新規の不動産会社は情報を容易に手に入れることができないのだ。

当時はまだ「サンフロンティア」の名前を知るオーナーは皆無に等しかったため、園田は銀座一帯のビルというビルに飛び込みで営業をかけるしかなかった。「人と話をすることが好きなんです」と語る園田であったが、それでもオーナー同士の関係に風穴を開けるのは決して簡単なことではない。

「オーナー様に面会を求めても顔を合わせることができるのが1年後とか。しつこく訪問してくる私を不憫に思った事務の女性に『可哀想だから会ってあげてくださいよ』と助け舟を出していただき(笑)、ようやく会えたこともありました」

「仕事」ではなく「人」として付き合うことが信頼につながる

そんな厳しい現実のなかで、園田はどのようにして信頼を勝ち取っていったのであろうか。その秘訣について尋ねると「仕事としてではなく、人として付き合っているからだと思います」と教えてくれた。

「私は訪問をしても、最初から仕事の話はあまりしません(笑)。仕事よりも、お会いした人そのものに興味があるからです。『この人はどんな人だろう?』『どういう人生を生きてきたんだろう?』ということばかり考えているので、毎回質問攻めです。そもそもビルのオーナー様を攻略しようとなんて思っていないので毎日訪問させていただいても苦にならないんですよ。だから親しくなるスピードが半端ではありません。その人を人として知りたい、そんな想いがいつも根底にあります。」

園田とオーナーの関係性を語るうえで印象的なエピソードがある。園田にはかつて厚い信頼を寄せていただいたオーナーがいた。そして誰にも公表していない特別な物件を任せてもらい、あるお客さまと物件の入居を進めていた。しかし、契約寸前で突然キャンセルされてしまったのだ。キャンセルの理由はお客さまの都合によるものであり、園田に落ち度はなかったが、結果的にオーナーの信頼を大きく裏切ってしまったことになる。申し訳ない気持ちで謝罪に出向くと、オーナーは「悪いのはお前じゃない」と言いながら逆に励ましてくれたという。それでも気持ちが収まらなかった園田が後日オーナーに手紙を書いて送ると、「頑張れ、もう一度他を当たってみろ」と返されたそうだ。

数年後、そのオーナーは亡くなってしまう。園田は葬儀に参列し、そのエピソードを随分と経ってから、そのオーナーの兄のことをよく知っている方に話すと、「あの弟様にもそういう一面があったんですね。そんなに優しい対応をしていたなんて、少し驚きました」と言われたという。園田の人柄が、あまり見せることのなかったオーナー本来の姿を引き出したのかもしれない。

「私は出会った人には何かしら役に立ちたいと思っています。規模の大きさや金額の大小ではなく、その人が困っていることに対して、何かしてあげたいという気持ちのほうが遥かに強いんです。私はあくまでオーナー様とお客さまの真ん中にいる仲介役。オーナー様とお客さまが常にWin-Winの関係を維持し続けているのが一番幸せなんです」

肩書きはただの飾り。すべては「人」にある

それでも、世の中にはさまざまな「人」がいる。どんなにコミュニケーション能力に長けた園田でも、すべてのオーナーと打ち解けることができるとは限らない。過去には、「お前のことを殴りたい」と言いながら店舗に怒鳴り込んできたテナントもいたというが、園田の「人」に重きをおいた営業姿勢が揺らぐことはなかった。本音でぶつかり合うことで関係性がより深まることもあるからだ。その思考の原点にあるのは「役職で人を判断しない」ことだという。

「例えば、部長という肩書きのある人とお付き合いすることもありますが、退職や異動などでいなくなった時点で関係性が終わってしまうことが多い。それはつまり部長という肩書きに対して付き合っていただけ。ところが、その人の個性や人間性にフォーカスすると全く異なる世界が見えてきます。結局、何でも『人』だと思うんです。どんなに偉い人でも肩書きが外れてしまったら“ただの人”なんですから」

そう語る園田のポリシーは電話の取り方にも一貫している。会社の電話に出る時は、社名ではなく「はい、園田です」と自らの名前を名乗っている。現在担当する顧客のほとんどが紹介やリピーターであるということも肯ける。

銀座の歴史は、人と人の出会いによって紡がれてきた。そして、これからも

銀座で仕事をはじめて20年、「サンフロンティア」の名前は銀座のオーナーの間でも広く知られるようになった。園田自身も、多くのお客さまの店舗づくりをサポートし、入社時に抱いていた夢を叶え続けている。その充実した時間と比例するように、銀座の街も時代とともにさまざまな変化をみせてきた。

特に、JR有楽町駅前の再開発を契機に、銀座一丁目から四丁目でかつて駐車場だった場所に新築の商業ビルの開発が猛烈なスピードで進んだ。中央通り沿いにはラグジュアリーブランドが競い合うように出店し、中央通り2,3丁目の交差点は、ラグジュアリークロッシングと呼ばれた。五丁目から八丁目にわたるエリアにも、交詢ビル、GINZA SIX、東急プラザ銀座などの商業施設が誕生し、賑わいを見せている。姿を変えた銀座を舞台に、彼は今後どんな活躍を見せるのか。園田に夢を聞いた。

「人生で出会える人ってそんなに多くないと思っています。だからこそ、できるだけいろいろな人とお会いして、いろいろな関係をつくって、何かしら役に立てる自分をつくりたい。会社でも同じです。若い社員と一緒にくだらない話をしたり、彼らの相談事に答えてあげることも大事なことです。それが私のこれからの生きがいになると思っています」

店舗が増えれば訪れる人が増える。訪れる人が増えれば働く人も増える。この街の歴史は、そうした「人」と「人」との出会いや営みによってつくられてきた。トレンドやカルチャーは時代とともに変わっていくが、「人」は普遍であり、その魅力は多様で無限大だ。

「明日はどんな人と会えるのか、そう想像するだけで楽しみが尽きません」と園田は笑う。その瞳に映る“未来の銀座”も、きっとキラキラと輝いているに違いない。

Next Frontier

FRONTIER JOURNEYに参加していただいた
ゲストが掲げる次のビジョン

様々な人たちとの出会いを一つ一つ大切に、人の役に立てる自分であり続けたい。
編集後記

“人から信頼されるためにはどうすればよいのか”、それは私たちが普通に生活していれば必ずぶつかる難問です。人との付き合い方には、マナーはあれどマニュアルはありません。だからこそ、これまでの人生の積み重ねや経験則、自己省察がものを言います。どんな人と出会い、どんなことを感じ、どんな関係性を築いてきたのか。今回、園田氏の話を聞き、仕事の目的は仕事ではなく、相手に興味を持ち、人としてしることからすべてが始まるという人のぬくもりを感じる言葉や表情に引き寄せられた。仕事とは?という本質的な質問に、ひとつの解を提示してもらったような気がしました。

この3月、FRONTIER JOURNEYのライブ配信版 FRONTIER JOURNEY Live! がスタートしました。
第1回のテーマは「東京を世界一愛されるグローバル都市へ!『銀座』流の街づくり」です。
ご視聴はこちらから:第1回 FRONTIER JOURNEY Live!

いかがでしたでしょうか。 今回の記事から感じられたこと、FRONTIER JOURNEYへのご感想など、皆さまの声をお聞かせください。 ご意見、ご要望はこちらfrontier-journey@sunfrt.co.jpまで。

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