~ 2024年3月期 第2四半期を終えて ~
株主の皆様におかれましては益々ご清栄のこととお喜び申し上げます。平素は格別のお引き立てを賜り、厚く御礼申し上げます。
当期における国内経済は、コロナ禍による行動制限や入国制限が解除されたことで経済活動の正常化が一段と進展し、緩やかな回復が継続いたしました。一方で世界経済は、地政学リスクやインフレ抑制を図る欧米の金利引上げによる景気の停滞リスクなど、難しい舵取りが求められる事業環境が継続いたしました。こうした事業環境を注視しつつ、当社グループは「利を求むるに非ず、信任を求むるにあり。変わるのは自分、お客様視点でお困りごとを解決する、期待以上で応える」という大方針の下、お客様のご満足を追求し、社会課題の解決に資する事業を進めてまいりました。
当第2四半期の業績は、売上高48,998百万円(前年同期比38.7%増)、営業利益12,022百万円(同49.4%増)、経常利益11,944百万円(同48.7%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益8,463百万円(同57.7%増)となりました。中核事業である不動産再生事業は、販売が順調に進捗し業績を牽引いたしました。また、不動産サービス事業は着実に業績を伸ばしながら、事業基盤の強化を図っています。さらにホテル・観光事業では、インバウンドと国内旅行需要の回復が顕著であり、ホテル運営事業の業績改善が継続いたしました。他方で、リプランニング事業における物件の仕入れは前年通期に迫る水準まで進捗、ホテル開発事業では全国各地における開発計画を着実に進めており、来期の中期経営計画最終年度とその先の未来に向けた業績拡大の準備を進めております。
当社グループは、“人が集まり、心を通わせ、社会の発展と人々の幸せを創出していく場を世の中に提供する“という中期経営計画における基本方針の下、様々な取り組みを行ってきております。その具体的な事例としてリプランニング事業における特徴的な取り組みを1件ご紹介させていただきます。本案件では、老朽化のため既に営業を終了していた一棟ビジネスホテルを取得し、オフィスビルにフルコンバージョン(用途変更)しております。本ビルの大通り沿いで眺望が良いというポテンシャルを活かすため、外壁全面をガラスのカーテンウォールに大改修し、明るく開放感溢れる執務空間を創ることにより、テナント様に選ばれる、高稼働で高収益なビルとして販売いたしました。まだまだ使える建物を簡単に壊して建て替えるのではなく、限りある資源の無駄遣いを抑えるために、不動産の特性を活かし、時代の変化に合った最適用途を生み出すアイデアとこれまでの再生において積み重ねた知見に、各部門を横断しての連携力と実行力を掛け合わせながら、今後も事業を通して社会課題の解決に取り組んでまいります。
また、中長期的な成長をさらに加速させるために、この度、当社グループはアドバンテッジアドバイザーズ株式会社(以下、AA社)と事業提携契約を締結するとともに、AA社が投資アドバイスするファンドに対して転換社債型新株予約権付社債を発行し、資金調達を行ないました。本事業提携により、オフィス事業やホテル事業の一段の成長と発展を目指すとともに、企業価値の向上を図ってまいります。当社グループでは、2025年3月期を最終年度とする中期経営計画の達成に向け、今年度を実質的な最終年度となる一年と位置付けており、同時にその先の未来に向け、強固な財務基盤を活用しながら、積極的に事業機会を捉え、成長を加速させてまいります。
当社グループは、社是である「利他」の心で、高い志に基づいた事業の拡大に創業以来取り組んでまいりました。今後も、ステークホルダーの皆様との調和を図り、持続可能で豊かな社会の実現に貢献いたしてまいります。
株主の皆様におかれましては、一層のご支援、ご鞭撻を賜りますよう引き続きお願い申し上げます。
2023年11月9日
サンフロンティア不動産株式会社
代表取締役社長
齋藤 清一